0歳の時に停留精巣の手術を経験。診断~入院・手術の様子をレポ。

 

息子の停留精巣の手術が決まり不安で仕方なかった手術前、私も経験者のお母さんお父さんのブログを読み漁って情報を得られてとても助かったので、経験者となった私も何らかのお役に立てればと経験談を書いてみることにしました。

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診断は生後1ヶ月。停留精巣って?

我が家の長男は1ヶ月健診の際に「停留精巣」と診断されました。

ちゃみ
「ん、何それ?」というのが最初の印象。

 

大抵はお母さんのお腹の中にいる時に、赤ちゃんのお腹の中で作られた睾丸がおちんちんの袋の中に自然に下りてくるようなのですが、長男の場合、片方の睾丸だけお腹の方に残ったままでした。

両方下りてこない場合もあるようです。「停留睾丸」とも言うらしい。

 

下りてきていないと何が問題かというと、

  • 精子が作れず不妊になる
  • お腹の中で睾丸が悪性腫瘍化してしまう恐れがある

ということ。

その為手術をして切開し、お腹の中にとどまっている睾丸を袋の中に下ろす必要があるんです。

 

原因はよくわかっていないようですが、

  • 母親が妊婦の時に飲酒や喫煙をする
  • 家族内に停留精巣の人がいる(遺伝)
  • 早産

などが可能な原因として挙げられているようですが、うちの場合どれにも当てはまらないので本当に謎です。

 

でもこれ結構多い病気で、新生児男子の3〜5%が発症するようです。1歳ごろまでには自然に下りてくる場合も多いということで、息子も一旦様子を見ることに。

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生後6ヶ月健診でも下りてきておらず、手術を決意

その後ちょくちょく触って確認していたのですがやはり感触なく、6ヶ月健診でもやっぱり下りてきていませんでした。

手術は1歳まで待とうという話もあったのですが、その間も袋に入った睾丸は成長するのに、お腹に取り残されたままだと成長できず、不妊リスクも高まる為、生後半年を過ぎたら早い方がいいと言われ手術をすることに。

 

私自身今まで手術なんてしたことがないのに、こんな小さいうちに手術を経験しなくてはならない息子が可哀想で、私が防ぐことはできなかったのに、どうしても申し訳ない気持ちでいっぱいに…。

 

今までの定期健診では小児科の先生に診てもらっていましたが、ここからは小児外科の先生に変わり、検診、手術前検査を行いました。

  • 手術は簡単なもので30分程度で終わること
  • 手術をしても停留精巣ではない人よりは妊娠しにくい可能性があること
  • 傷跡は目立たなくなるということ

等を教えてもらいました。

手術する時には息子は生後8ヶ月になっていました。

いよいよ入院。保護者も付き添い入院が必要

入院は二泊三日で私も付き添い入院です。
手術前日に入院して翌朝手術、手術翌日に問題なければ退院というスケジュール。

部屋は6人部屋。同じ日に入院して同じような手術を受ける子ども達が多かったようです。
小学生もいましたが、やはり保護者が付き添い入院していましたね。

 

3日分の紙オムツや着替え、私の洗面道具などもあるので結構な荷物になり大変でした。
私の母が手伝ってくれたので助かりましたが、息子と二人で来るのはかなり厳しかったかも。

また、入院中の子どもは基本病棟から出てはいけないので、どうやって時間を潰そうか不安でしたが、病室の近くにおもちゃがたくさんあるプレイルームがあったのは助かりました。

入院してからは子どもはお風呂やシャワーはNGでした。

一番心配だったのは全身麻酔

これが本当に不安でした。全身麻酔で意識がなくなってしまうこと。

大人であれば局所麻酔ですむ手術も、子どもの場合、暴れてしまうのを防ぐためや、恐怖心を取り除くために全身麻酔を使用します。

必要性はわかっているけど、ニュースで、小さな子どもが簡単なはずの手術の後に全身麻酔から目覚めず命を落とすなんてことも耳にしたので、とても怖かったです。

 

でも病院の麻酔科から、「子どもの手術で全身麻酔を使用する目的、手順、リスク、でもどれだけ事故が少なく安全なものか」ということをまとめて頂いたリーフレットを事前にもらえ、少しは安心して手術に臨むことができました。

ちゃみ
こういう配慮ありがたいですねぇ。

いよいよ手術へ。意外に時間がかかった

手術前は数時間前から、場合によっては前日から絶食です。

当時、離乳食は食べず母乳のみだったのですが、手術が午前9時開始で、3時間前の当日午前6時から母乳含め飲食禁止でした。

ちゃみ
もっと長い時間絶食しないといけないかと思って不安だったのですが意外と短くて助かりました。

 

ちなみに、手術の順番は年齢順でした。うちが一番小さかった(0歳8ヶ月)のでトップバッター。

手術着に着替えて私が手術室前まで抱っこ、手術室へ入ったらすぐ麻酔をかけてもらうようです。

 

手術室前で看護師さんに渡した途端、ギャン泣きする息子を見送るのは本当に辛く、私も一気に不安になり、一人になってから涙がポロポロ出て、身体がガクガク震えたのを覚えています。

そして手術が終わるまで手術室前で待機。

こういう時誰か一緒にいてくれたら気持ちの面でも心強いし、代わりばんこに食事を取ったりできるのですが、当日は平日で誰も頼れず私一人でした。

 

30分ほどの手術と聞いていたのに1時間経っても出てこない…。不安が募ります…。
2時間経ってやっと終わった様子。

ちゃみ
とんでもなく長い2時間でした。

 

思ったより少し難しく時間がかかってしまったけど無事成功とのこと。ようやくホッとしました。

手術後〜退院まで。いつもの調子はまだまだ戻らず

手術した後も麻酔から完全に覚めず意識が朦朧としていました。

少し目を覚ましては「ぎゃーん!」と泣き、抱っこするとまた眠りに落ちて少し経つと「ぎゃーん!」というのがしばらく続きました。

看護師さんも「よく眠りますね〜。」と言っていたので、息子は覚めるのがちょっと遅かったかもしれません。


術後2時間程で水分補給が可能だった
のですが、そんな状況だったのでなかなか母乳を飲まず、欲しもせず、息子も飲まず食わずで一日過ごした感じでした。

ちゃみ
私のおっぱいもガチガチに張ってしまい抱っこするのもキツかった…。

 

いつもの食欲や元気はないものの、夕方にはしっかり目覚めていました。
手術したところが痛むのか、座ったりハイハイしたりする際に泣くこともありました。

ちゃみ
抱っこするにも「足を広げると痛いかな」「お腹を押し付けると痛いかな」とすごく気を使いましたね…。

 

翌朝に執刀医の先生が回診に来てくれ、問題なければ退院の許可がおります。
息子の術後の経過は問題なく、お昼前には退院できました。

マル乳医療証(乳幼児医療費助成制度)のおかげで手術費入院費全て無料でした。
ありがたすぎます!!

傷跡はどんな感じ?抜糸の必要は?

お腹と袋の2ヶ所を切開したのですが、傷を閉じる為に縫うのではなく、ボンドのようなもので止まっていました。
なのでもちろん抜糸の必要もなし。

ちゃみ
最近は医療用の接着剤を使うことが多いんでしょうかね。

 

術後すぐは接着剤がかなり広い範囲で塗られていて、傷も痛々しく見えたので、「こんなに傷が大きいのかぁ」と少しショックでしたが、時間が経ってボンドが剥がれていくと「あれ、傷跡どれ?」と思うほどきれーいになりました。傷もとても小さいものでした。

ちゃみ
お腹も丁度シワになる部分と重なったところだし、袋もシワシワだから(笑)、本当に傷跡が目立ちません。よかったー!

すぐに普段の生活に戻れるの?お風呂や抱っこひもは?

お風呂は退院の翌日からOKとのこと。意外に早い。
でもなんか怖かったので夏だったのもあり、数日はシャワーのみにしました。

抱っこひもやベビーカーの使用は、病院や先生によっても異なるようですが、うちの場合はも即OKでした。

ちゃみ
一応気持ち程度にタオルをクッション代わりに使いましたが、痛がる様子はなかったですよ。

 

先生からは「退院後はいつもの生活に戻って大丈夫」と言われたので、抱っこする時とオムツ替えの時はやはり少し緊張しましたが、息子もいつも通りだったので、特別意識することはなくすぐに普段通りに戻れました。

しっかり袋におさまったのか?

息子の場合、正直もう片方とおんなじような袋の下の位置にはありません。
先生によると袋の下方までは下がらなかったらしく、袋のやや上の方、お腹に近い辺りにあります。

体温が高い場所に睾丸があると精子が作られにくいらしいのですが、袋の下の方よりお腹に近い上の方が体温が高いので、息子の場合も片方はやや作られにくい環境かもしれません。

先生にはそこまで心配することではないと言われていますが。

付き添い入院で大変だっこと。自分の食事と睡眠!

これは病院によっても違うと思うので何とも言えませんが、やはり基本的に患者は子ども、当たり前かもしれませんが付き添いの保護者の面倒は病院は見てくれません。

子ども落下防止の為の柵付きベッドで、子どもと二人で寝なくてはいけませんでしたし、食事も自分で用意して別の場所で食べる必要がありました。

 

まず寝床。せっまいベッドをシェア。これがキツキツ。

ちゃみ
二人で寝るとお互い身動きできないので、私は座ってウトウトしてました。

 

さらに、息子も寝ながら寝返りもグルグル打つので、柵に激突して夜中に泣き出したり、手術後はなぜか夜中に何度もうんちをしてオムツ替えと着替えに追われたり、場所が違うのを察してか朝5時前に起きたりして、結局私は2日間ともほぼ徹夜でした。ツカレタ。

 

続いて食事。
我が家が入院した病院では付き添いの人の食事は病室内では禁止で、病棟を出て食事を取る必要があるのですが、息子は病棟から出られません

寂しがり屋で後追いと人見知りの激しかった息子を一人ベッドに残して食事に行く気にならず、ずーっとそばにいました。

結局手術前日の夕方にお見舞いに来た夫が去ってから、手術当日の夕方にまた夫が病院に来てくれるまでのほぼ丸一日飲まず食わずでした。


私が離席した時には、看護師さんもちょこちょこ様子を見に来てはくれるよう
なのですが、子守がお仕事ではないのでずっと付き添っていてもらうのは難しいですし。

私が超特急でトイレに行くだけでもギャン泣きしていたので、見ず知らずの場所で更に私がいなくなってしまったら可哀想だなぁと思い、離れられなくなってしまいました。

 

なので、子ども、特にまだ意思疎通のできない赤ちゃん時代に入院する場合は、自分以外に誰か子どもと一緒に病院で過ごしてもらえる人を確保しておくのが大事だと思いました。

ちゃみ
私も夫や実家の母に仕事を休んで来てもらえるようお願いしておけばよかったと後悔しました。

まとめ

私は女性なので、男の子の体のことはわからないことがたくさん。停留精巣という病気があることさえ知りませんでした。

手術後は半年、1年後と経過観察の診察がありましたがいずれも問題なく、手術後も何事もなかったかのように生活しています。

赤ちゃんの停留精巣の治療について、この記事が何かしらお役に立てると幸いです。

長くなってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。

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